群発頭痛、私の場合

群発頭痛

私は20歳の時に群発頭痛を発症しました。それから20年が経過し、その間の経験や得られた情報が、同じように苦しむ方々やそのご家族の参考になればと思い、この記事を書くことにしました。

近年、サカナクションの山口さんやハリー・ポッター役のラドクリフさんらのような著名人が公表されたことで、多くの人に知られるようになりました。ネット検索によって大量の情報が出てきます。

この記事をご覧になっている方は、このワードで調べられた方で、すでに群発期に入っている方か、寛解期の方、またはそのご家族で、ある程度症状について理解されていると思いますので割愛します。

 

■症状や原因は?※以下私の場合です。

割愛しますと言いつつ、やはり書かせてください!鬱憤を晴らしたい。症状は、とにかく痛い。悪魔の仕業か。自殺頭痛とはよく名づけられています。実際に自殺された方の有無は調べられませんでした。それほどの激烈な痛みであり、精神的にも追い込まれます。

眼窩やその周辺が痛むので、余計に痛みを感じます。原因は、はっきりわかっていません。発症から20年経過していますが、私が調べた限り完治するための特効薬はありません。今のところ全て対処法です。後述する私の対処法には、これ!というものがあります。

2から3年の隔年で一カ月群発期になります。帯状疱疹ウイルスの関与している可能性があるという記事を見ました。帯状疱疹もある程度の周期性があるので、一度ワクチンを接種し直して、抗ウイルス薬を服用しましたが、おさまらず結局一カ月の群発期を過ごしました。

様々な原因が考えられていますが、はっきりしていません。20年目の今回までの結論として、おそらく複数の要因が絡み合っているのではないかと考えています。自分の場合、発作のトリガーとして血圧が大きく関係していると結論付けていますが、数人の罹患者と出会い、発症のタイミング、原因、治療法は実に様々だと感じています。

 

■どのように治療するのか※私の場合です。

【発症から15年間の治療】
第1選択薬はイミグラン(スマトリプタン)。錠剤、点鼻、皮下注射(自己キット)があります。15年間はイミグランの点鼻の一択でした。しかし10年目あたりから使用後の血管収縮の感覚が全身に及ぶようになり、それが苦痛で使用を躊躇するようになりました。効果は、タイミングさえ合えば即効で発作を抑えてくれます。

【現在の治療法】
イミグランに代わり、体内作用時間の長いアマージ(ナラトリプタン)と予防的にワソラン(ベラパミル)を服用しています。これで頭痛が制御できるようになりました。このセットの服用を始めたのは最近の群発期からです。もっと早く出会いたかった。

ワソランには血圧を下げ、心拍を抑える作用があり、血圧の安定化と極度の血管拡張を抑制し、発作予防につながっています。さらにアマージが血圧の上昇下降による血管収縮が起きた場合の二段階目の防御となっています。アマージについては、正規の使用方法ではないので詳しくは控えますが、就寝前の服用で睡眠中の発作をほぼゼロに抑えられています。

※新薬として、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体拮抗薬も注目されています。※別記事で詳しく解説します。

 

群発頭痛との向き合い方

この悪魔とどう向き合うか。ワソラン、アマージのセットでも完全には発作を抑えきれません。コントロールは可能になりましたが、悪魔はあの手この手で発作を引き起こしてきます。

仕事との両立は困難です。耐えながら仕事をしている神的な所業をなさっている人にも出会いましたが、職場の理解が必要です。

★次回の記事では、群発頭痛との向き合い方について詳しく書いていきます。